いままでの相場は35,000円

 私立大学の受験料は、10年ほど前に5,000円値上がりしてからは、1学部・学科 35,000円が相場だった。
 ところが2学部受けると、受験料を30,000円にする大学が増えてきた。今年は、全国の私立大学562校のうち、約半分の257校に割引制度があるという。2000年の26校から急増している。

 受験生が減少するなか、受験料の割引は大学の財政にもちろん響く。難関校では、受験料収入は全収入の5%〜10%。大学経営の安定という面では大切な財源だ。受験料割引制度は、大学ブランドのイメージダウンにならないかと心配する声もある。しかし、プライドだけではお腹は満たないことは明らかだ。

 大手進学塾によると、よい学生を採るには倍率が3倍は必要だという。財源と人材の確保が大学でも重要な課題となった。