好みの話

 「芝居浄瑠璃芋たこなんきん」。江戸時代に女性が好きなものの代名詞とされたものだ。
 NHKの朝ドラ「芋たこなんきん」の原作、田辺聖子さんのだんな様は「かもかのおっちゃん」だ。

 この「かもか」の語源は、「早く寝ないと鬼が『かもか』といって出てくるぞ」といういい伝えらしい。が、私は上方落語の「寄合酒(よりあいざけ)」にでてくる、若者が子どもを「ぼんぼん、かもか〜!」とおどかすシーンのイメージが強い。

 以前、小中学生と「マルチメディアおもしろ自然キャンプ」で合宿したとき、夕立による突然の停電の際の場つなぎに「かもか」の話をしたこと思い出した。
 そこでは私が子どもたちの「かもかのおっちゃん」になった。