りんご一個

 いままでの4;3のTV映像。「寄り」のショットでは、人の頭の上にりんご一個分の空間を置くようにと教わった。

 ハイビジョンの16:9の画面では、人の頭の上にこんなに間を空けると「つめて!」とサブ(副調整室)からゲキが飛ぶ。

 放送技術は進んだが、制作技術や演出技術はそれ以上に発展し、かつ、十分伝承されていくのだろうか。

 目下のところ、一番よいお手本は、小津安次郎監督の映画作品かもしれない。文化は、かくも不思議な縁で継承されていく。