土用の丑のパブリシティ

 今日は土用の丑ということで、うなぎを食べる人も多いと思う。
 もともとは、うりや梅干など「う」のつく食品を食べると滋養になり、夏の暑さに負けないという古事に基づいているという。

 それを、華の江戸で活躍したという平賀源内が、暑い盛りにはうなぎを食べると夏バテしないと説き、うなぎ人気を盛り上げたと伝えられる。
 彼の先生は、時の政府要人や後の世に名が残る名医たちとの交流があり、このような有名人の発言は、折にふれて一世を風靡することがあるという好例を示すものなのかも知れない。

 現代でも、芸能人などの発言が物議をかもしだす例は、枚挙にいとまがないが、これは、マスコミやインターネットが発達した御世でのはなし。
 昔は、商店街や漁連、かわら版組合などへの根まわしなど、それなりの用意周到なしかけが必要だっただろうと想像している。