飛行機との違いがあった

 先日、大学の食堂でぼくと同じ経済研究所の客員研究をしている方にお会いした。
 建設会社におられて、専門は海外のオフィス街や交通システムの計画とのこと。

 話をしているうちに、新幹線の荷物を置く棚の話題になった。荷物棚は、飛行機にもあるが列車のものとはまったく形が異なる。
 飛行機のそれには、仕切りがあって荷物を入れた後に、しっかりしたふたを閉じて密閉する。だから飛行中にエアポケットなどの影響で、高度が急に落ちたりしても、荷物が頭上に降ってくるということはない。

 ところが、新幹線の客席の上にある棚は、重たい荷物をそのまま乗せる構造になっている。
 疾走する列車が、何かのアクシデントによって急に止まるということがあれば、そこに置かれた荷物たちが、時速250kmで乗客をめがけて飛んでくるという。

 なるほど、速いということはそういうことか。
 ばくはいま、新幹線に乗って200km以上の速度で東京に向かっている。