入社の辞より

 新聞屋が商売ならば、大学屋も商売である。商売でなければ、教授や博士になりたがる必要はなかろう。<略>新聞が商売である如く大学も商売である。新聞が下卑た商売であれば大学も下卑た商売である。只個人として営業しているのと、お上で御営業になるのとの差だけである。

 週末の新聞に、痛快であるとの評。時に漱石先生、40歳のみぎりである。