桜の季節 花よりだんご

 
 東海道新幹線の駅でおいしい食べ物が豊富にそろっているといったら、やはり新大阪かもしれない。
 名物のたこ焼きから始まり、肉まん、お好み焼き、うどん、コーヒー(?)など、納得の味のそろいぶみだ。
 京のおたべやお番菜まで入れると飛び切りの充実度ではないだろうか。
 ほかの駅では、名古屋はきしめん新神戸は塩まんじゅう。どちらも一品ではあるが、これは新大阪にもまけない。

 どこでも、それぞれ一番があると思うのだが、時間の関係で駆け抜けてしまったり、横目でちらりとみるだけで手に取ることがなかったりという「うまそう」な品々もある。
 高いものが必ず「うまい」というわけではない。
 総当り的な感想では、むしろその逆の現象のように感じている。ちなみに、大阪の「うまい」たこ焼きは、できたてが10個入っていて550円なのだ。

 中には、比較的よく行くところでも、到着や出発が早朝・夜半ばかりで、そもそも肝心な店がやっていなかったり、いつもお客が列をなしていて並んで買い込む余裕がないという「泣き」の駅もある。

 うまいものにめぐりあうのは、それなりの努力と幸運が必要だ。
 人との出会いも、同じなのかも知れない。